雨のよく降るこの星では

ここでしか見えない景色

ここでしか吸えない空気…

 

 

フジロックに行ってきました。

長年インドア派だった私には一番程遠いと思っていた夏フェスに

40を過ぎていくことになるなんて。ほんとに人生って不思議なものです。

 

でもなぜか、行くべくして行ったと思うフジロック。

とても自然な流れで、「導かれてるのか?」と思うほど

行かない理由が全く思いつかなかったので、無理なく行くことができました。

 

もちろん引き金は、小沢健二が2ステージも出ること、

しかも真夜中の森で、心の唄「天使たちのシーン」を演るのを見逃すわけにはいかない、

というのが1番の理由ですが、他にもいろいろと。

 

◼︎ 特にロック好きでもなかった愛すべき仲のよい友人が、

 ここ数年アラフィフの女友達とフジロックに行くのにはまり、

 毎年楽しそうな土産話をしてくれていた。(年齢的にも体力的にも、私でもいけるかも)

 

◼︎ 保育園の友人家族が毎年フジロックに行ってることを知り、

 いろいろ教えてくれた。(子連れでもいけるかも)

 

◼︎ 一昨年くらいから我が家はキャンプにはまり、テントなどキャンプギア一式、

 ポンチョに野鳥の会の長靴まで、道具がほぼそろっている。(キャンプ、ありかも)

 

◼︎ 毎年フジロックは保育園の夏祭りと日程がかぶるのに、

 今年は夏祭りやお泊まり保育など子供の行事とも奇跡的にかぶらない

(これっていけってこと?)

 

◼︎ 新宿からツアーバスだと並ばないでいけるし、荷物も配送できる。

 ピラミッドガーデンならテントがキツキツになることもなさそうだし、

 何より、ライブの余韻のままテントで眠れるなんて、考えるだけで最高だ…

 

ということで、家族を説得し、フジロック行きを決行。

雨さえ降らなければ…と願いつつバスでいざ苗場へ。

 

ところが、苗場に近づくに連れ空がみるみる灰色に…!

残念ながら終始雨が降ったりやんだりする中で

ポンチョと長靴が大活躍のフジロックでした。

 

それでも行ってよかった!

無理をしない、体力温存、を最優先したために、思ったほどきつくなかったし、

むしろ猛暑よりましだったのでは…とさえ今となっては思う雨。

 

そして何よりも、霧雨の中で聴いた「神秘的」と「天気読み」の美しさ、

ろうそくの灯と、森の中に響くギターと、

丘の上のテントと、遠くこだまするリズム音、雨に溶けるようなモノローグ、

全てが魔法のように綺麗で、

「18の頃の自分が知ったらどんなことを思うだろう」と想像して震えながら、

自然の中で音楽を共有できる喜びと

ここにいられることを感謝する素敵な夜でした。

 

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雨のよく降るこの星では

神様を待つこの場所では

木も草も眠れる夜が過ぎるから

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このフレーズがこんなにしっくりくる夜はない。

 

(魔法的ライブでは消化不良だった「天使たちのシーン」も

 トランペットの調べと共にしっかりフルで聴けて嬉しかった…!)

 

 

 

そして子連れで行くのはどうかと思ったけど、

ピラミッドガーデンのテント生活は思いの外快適だったし、

(ハンモック、朝のヨガ、コーヒー、焚き火、スープ、サングリア…)

保育園の友達家族と合流しキッズエリアで遊べたし、

帰り道、レキシのshikibuを楽しそうに口ずさみながら歩く娘を見て、よかったなと。

 

あと余談で、今まで新潟出身というと何人かに苗場の話をされてピンと来なかったけど、

行ってみてそうか、ロック好きの人にとって新潟は苗場なんだな、と思って、

みんなが日本酒とかサラダホープとかをお土産に買ってくれたりするのはなんだか嬉しいな、

と思ったのでした。

 

 

ほんとに行ってよかったフジロック。

いろいろと胸いっぱいの夏の冒険ももう終わり…。