パリの雨上がり

柚木沙弥郎さんのトークショーに行ってきた。

ほんとに素敵な夜だった。

 

パリの工房で制作したリトグラフが素敵で、

制作過程が見れて感動…!

 

去年パリで家族と過ごした5日間が人生の節目になった、

と語る97歳の柚木さん。

パスポートも10年更新したという。

すごい!

いつも未来を見ている。

インタビューで「物心ついたのは80を過ぎてからだね」ともいっている。

なんて人なんだろう。

戦争とかいろんなことを乗り越えての言葉、重みがすごいけど

本人はいたってチャーモング。

 

制作の活力はどこからくるのか、という質問に

「そりゃ、面白いから!」といいきる。

素敵!

 

私はパリには1度しか行ったことがないけど、行っておいてよかったと思う。

モンパルナスの版画工房、ボンマルシェ百貨店のカフェ、

ヴァンヴの蚤の市、サン=ジェルマン=デ=プレのアパートなど

柚木さんの話を聞いて情景が浮かんできた。

パリの雨上がり、街の建物がキラキラして見えた、と語っていたことがとても印象的だった。

 

そして90歳を過ぎても元気で活力があれば

パリにも何処にでも行けるという希望…!!

 

柚木さんの絵を見た人、

大きな紙袋を抱えて帰る人たちはみんな幸せそうだった。

ライブの帰りみたいに。

その絵が人々の生活を照らしていく。

絵を買う人生は悪くないな、と思った。

芸術ってこういうことなんだろうなーと

自転車を走らせながら。

いい夜だった。

 

私も「パリの雨上がり」という絵を抱えて帰った。

この絵を見て、未来を見ていこう、と思った。